’05,1,15 武尊 Fourth


 今期4回目の武尊はなんと4人、今期最高人員、それもテレ×2、アルペン山仕様×2という最強仕様、そしてそして、なんと言ってもイザって時は国防空軍総力あげての捜索が期待できるっていう(もちろん国費で)…、なんとも頼もしいメンツでありました。


関越混んでる

オグナ空いてる

メンバー到着

登山者にお願い


視界まぁまぁ

十二沢薮埋まる

ラッセル

武尊 Fourth

 天気小雪、無風(コル部少々)、気温高め、積雪オグナ像前にてちょうど2m(月曜日より80cmの増加)、雪質上部20cm程軽め以下山の雪、表層雪崩3カ所誘発、ラッセル深度脛、滑走時スプレー高胸時々顔射。
 欲を言えば積雪あと1m欲しい。


2mちょうど

いざ荒砥へ

すべる

荒砥広場


Q's

いざQ'sより

滑る

登り返し


ishiの木健在

剣が峰スロープ

台形雪庇

再び前武尊



 今週火曜日に、2人組のボーダーのうち1人が誤って荒山沢を滑り降りてしまい捜索隊が出動した。2人のうち1人だけが行ってしまったって言うのも、山の行動としてよく解らないのだが、とりあえず25時間山中を彷徨い、自力で川場側の県道に出た所を通りかかったドライバーに助けてもらった…とか。同じ武尊で遊ぶ者としてとても心配して、どうか無事でいますようにと祈り、無事の知らせにほんとうに良かったと喜んだものでありました。
 そして4日後の本日、山のツアーを無事終えリフト小屋に登りあげたところでリフト係に呼び止められた。1時間程前に遭難救助の要請が出たとか…、情報があったらパトに伝えて欲しいと、そして、パト室行くとどうやらまた荒山沢らしい、それもソロボーダー、1700m地点まで降りてしまい救助要請とか…。
 荒山沢と言うのは前武尊山頂の東正面、見た目ちょっといい感じで間違って滑ってしまう可能性無きにしあらず、自分も滑った事あります。しかし、1900mあたりまで下がればそこが十二沢とは違うっていうのは明らかだ、樹林は濃いし傾斜もきつい、スキーでも苦労するところ、ましてボードでは難儀する事確実、ツボ(スノーシュー)ではまともに行動出来ない、先の25時間って言うのがいい例だ。
 おかしいと気付いたところで速やかに登り返すのが本来上策だ。登り返しが出来ないのなら武尊には入るなと言うのが自分の考えだ。BC(バックカントリー)=滑りでは無いっていう事を言いたい。ほとんどがそれ以外の行動であり、それは地図を読む事に始まり、地形・気象・雪を読むって言う事、そして生きて帰るって言う事。以前、荒砥にてピット掘りをしているとその上を1列に横切って行くボーダー達がいた。彼等の目先にはパウダーのラインしか無く、きっと、自分達がそこで何をしているか解らなかったのだと思う。もし彼等の1列のラインが切れたら彼等は殺人者になり、自分達は屍になるって事も解らなかったのだと思う。でも、こういう人達にはこの山に入ってほしく無い。
 また、ここ武尊のベースになる「オグナほたかスキー場」は上の「登山者にお願い」に書いてある通り、裏返せば「スキー場のお客様に迷惑をかけない範囲で、自由に楽しく遊んできて下さい」と、登山者にとってはとても理解あるスキー場だ。そのスキー場の好意に答えるためにも、登山者は決してスキー場に迷惑をかけてはいけないと思う。それが山で遊ぶ者のルールでありマナーであり、自己管理・自己責任って言う事だと思う。
 しかし、巷には「GPSデータ付き、だれでも初めてのルートを迷うことなく踏破することが出来ます」などと謳った、爆弾製造本や自殺指南本などとなんら変り無い犯罪本が出る始末、また、それを買って喜んでログを打ち込み自慢げに山に入る族(やから)、まだまだこの程度の遭難騒ぎ増える事確実であります。
 でもでも、どうかどうか武尊ではこれ以上の遭難者が出ませんように…。春先、滑っていると雪面からボードのトップがちょこっと顔を出してる…なんて事が絶対にありませんように、ただただ祈ります。

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