’01,5,19 小蓮華・金山沢 

 仲間内で語られている、200m滑落斜面っていったいどんな凄い斜面なのだろうか?と思い、行ってみました初めての小蓮華・金山沢…結果、ほんとに凄かった。

 久々の白馬(3月のコルチナ以来か)。うぉ〜!感動の舞台ジャンプ台だぁ〜!。あそこで原田が泣いたのかぁ…。でも、雪が無いと、やはりいまいち雰囲気が無い。まわりの山々の雪も、多いんだか少ないんだかよく解らない。が、ともかく金山沢にはまだまだ充分あるようだった。猿倉の駐車場に車を1台デポ、残る1台に6人乗車、一路栂池へ。
 栂池。ここも久々1月以来だ。もちろん街中・ゲレンデ見渡す限り雪など一切無く、ゴンドラより見下ろす斜面には山菜取り・釣り人の姿が目立った。
 ゴンドラを降り、夏場のみ運転と言うロープウェー乗場へと歩く。さすがにこの辺まで上がると、栂の森の中1m程の残雪がある。先にスノーシュ−を持ったおばちゃん達が数人、ガイドをするのはなんと栂池が誇るテレマーク界の有名人I氏ではないか。相変わらずの爽やか笑顔でおばちゃん達の好感を得ているようだ。それに対し我々へはと言うと、やはりと言うべきか極力視線を合わせないように、関わり合わないように、というみえみえの素振り、追い抜く際にも「ざぜんそ〜ぅ!」とわざと視線を森の中へ移すあたりはなかなかの役者振り!。まぁ、みんな揃って黄色いブーツにTUAの板、おまけにboeriのメット、遠目からでも蓮田組と言うのは一目瞭然、しかたがないか。でも、ロープウェーの中で三姉妹の写真を撮ろうとした時、思わず振り向いて爽やか笑顔を見せちゃったとこなんかは、ひろちゃん…可愛いい。


白馬遠景

感動の舞台

金山沢

ロープウェー

 自然園。今日も青空、御化粧しとこう。しばらく水平移動・トラバースが続き、いよいよ登りに差し掛かった頃、でも、やけに雲が多くなる。けっこう風も冷たい。ウインドブレーカー着ようと思ったら、無い!忘れたようだ。冬場なら大変な事だが、まぁ、陽気も良いしなんとかなるだろう。
 登りも中間点。休憩を入れて、あとひと踏ん張りってところで、顔に冷たいものを感じる。雨?いや、霰?霰混じりの雨だ。しかし、所々に青空の欠片みたいなものがまだ覗いている。きっと、にわか的なものだろうとまた登る。でも冷たい…。
 稜線まであと10m程の所で、山スキーの御婦人に話しかけられる(それも名指しで)。HPをいつも見て下さってるとか…嬉しい事です。御主人もすぐに上から滑ってこられて、稜線は薮漕ぎだとか、雷が鳴っているとか。雷?そー言えば、さっき、飛行機の音がしてたけど、雷だったのかなぁ〜。とりあえず、これより下ると言う御夫婦に別れを告げ、稜線まで上がってみる。
 稜線。そこは地べたと這松が出て、確かに藪漕ぎになりそうだ。霰はいつしか比重を変え、雪へと変化していた。5月も中旬を過ぎたと言うのに、やはり2600m、気候は厳しい。それにしても、なんか、さっきから背中の板がジリジリうるさいんだけどぉ〜、蝉でも止まっているのかなぁ〜?。「いさおちゃ〜ん、板に蝉止まってな〜い?」。
 ピッケルが鳴くって話は聞いた事があるが、板が鳴くとは…。とりあえず、撤退を決める。まず、高度を少し下げ、金山沢までトラバース。それでも、まだ余裕、写真なんか撮りながら、金山沢ダウンヒル。しかし、雷鳴が近付くのにしたがい、不安になる。ひょっとして、凄く危険な状態にいるのではないだろうか…。
 雪はすぐに雨へと変わり、雷光がストロボの様に辺りを照らす。間を開けず雷鳴の轟き。完全に危険な状態だ。しかし、避難するような場所など何処にも無い。とにかく下る。雪質がどうのこうの、滑りがどうのこうのなんて考える余裕などまったく無く、多少の小石はそのままに、転びながらも、ただ割れた沢にだけは落ちないように、とにかく下る、必死に下る。
 そして猿倉。なんとか誰も雷の直撃を受ける事無く、渡渉をする事も無く、でもずぶ濡れで車に乗り込む。やはり春の(初夏?)ツアーには水着が必需だ。
 金山沢。確かに凄かった。


自然園・出発

中途・休憩

稜線・雪

稜線・滑降準備


金山沢・滑る

金山沢・下る

金山沢・割れる

大雪渓と合流

 いつに無く早い下山。とりあえず体の冷えをのんびりと温泉で癒す。そして、ちと時間が早いが、飯でもと思い、噂の「万国屋」を探す。が、なかなか見つからない。代わりに「トミーハウス」なる店を発見!ここでもいいかなぁ…と思ったが、全員の反対に合い断念。再び「万国屋」を探す。そして見つけるも準備中…。あたりまえだよなぁ、こんなゲレンデの真ん前、雪が無ければほとんどゴーストビレッジ。生き物なんてカラスぐらいしか居やしない(準備中って12月まで?)。
 ついでだから、もう一ケ所、噂の「ラッピー」へと。さすがにここはやっていた。シーズン終盤とは言え、品揃えも豊富、テレマーカーの隠れ家みたいな店だ。前回来た時は、見るだけ見て、騒ぐだけ騒いで、な〜んも買わずに帰ったが、今回は凄い!(金山沢に負けないぐらい凄い!)見るだけ見て、騒ぐだけ騒いで、なんと4000円程の買い物もしてしまった。おまけにシールを3枚ももらってしまった(TUAやVoileのシールなんて欲しがるのは、蓮田組ぐらいか)。ほんとに良い店だ。
 そして、結局夕飯はいつものように「大法院」。帰宅は10時半。たとえ下山が早かろうと、そこは、帳尻合わせの不良隊ツアー。今週も、先週と同じく全行程18時間、お疲れ様でした。


倉下の湯

万国屋

ラッピー

大法院



Top Page