’01,3,25 武尊 ★ |
武尊山。単独峰ではあるが、頂きは一つでは無い。2000mを越える峰だけでも、東より前武尊(2040m)、剣が峰(2090m)、家ノ串(2103m)、中ノ岳(2144m)、沖武尊(2158m)、川場剣が峰(2020m)と6峰。そして、それぞれの峰よりそれぞれに尾根を伸ばし、またその数だけ谷を造っている。 西俣沢。家ノ串と中ノ岳間のコルより、東に落ちる沢。いつも、荒砥沢より家ノ串東尾根の途中へ登り上げ、その枝沢を滑っていたのだが、今回のコースは牧場よりセビオス経由にて中ノ岳、そして、家の串山頂から西俣沢全滑走破、塗川への合流点まで滑ろうというもの。ツアーとしては単純、明解、登って下るだけ。しかし、その標高差は登り700m、下り1100mといつに無く長い、久々ツアーらしいツアーだ。 |
武尊牧場スキー場。武尊牧場って言うくらいだから、もちろん本来は牧場だ。キャンプ場などもある。また、夏場は武尊への登山口にもなっている。このスキー場、テレマークを始めた頃一度だけ来た事があるが(もう随分前だ)当時でもやたらボーダーが目についたスキー場だった。今回二度目、なんと、駐車場、見渡す限りにおいてスキーヤーは一人も居ない。まるでボード専用のスキー場のようだ。ともあれ、ボーダーかき分け、リフト2本乗り継ぎ、今回の出発地点スキー場トップ(標高1470m)へと向かう。 セビオス尾根。映画「眠る男」のロケにも使われたブナ原生林の尾根筋を、テレベートを使う事も無く、緩やかに登り始める。避難小屋あたりから植生がオオシラビソと岳樺に変わり、また、雪庇の発達により雪面に随分とうねりが出てきた頃、セビオスに到着。武尊の全景が間近だ。 |
牧場トップ |
ブナ原生林 |
セビオス |
家ノ串、中ノ岳 |
中ノ岳、標高2144m。ここは夏場の登山道は迂回するだけだ、山頂へは通じていない。つまり、ここも、剣が峰と同じく積雪時のみ頂きに立てる峰だ。直下の、本来鎖場がある地点を大きく右へ迂回して山頂に立つ。今シーズン武尊、3峰目登頂。 |
中ノ岳直下 |
中ノ岳頂上 |
沖武尊 |
家ノ串とのコル |
家ノ串、標高2103m。中ノ岳の東側、狭いコルを通り過ぎると程なく頂きに立てる。今シーズン武尊、4峰目登頂。視界良好、絶景。 |
家ノ串頂上 |
剣が峰 |
荒砥沢 |
滑走モード |
そして、本日のメイン、西俣沢大滑降。 |
酔いしれる程の快い斜面は、しかし、わずか標高差4〜500m、儚い。あとは深い谷間、薮、崖、滝壷、ちょっと油断すると雪崩と共にズリズリと落ちていく。哀れ。おまけにその薮の深さたるや木々の隙間1mと開かない。コルチナが野原に思える。標高1300地点にてやっと林道に出会う、が、つかの間、橋が無い。再び大薮、急傾斜、片斜面、アンモナイト、ごろごろ、ドボン。スキーでも無ければ決して入りうる事無き異空間(ボード=不可能、ツボ・スノーシュー=ナイトとの出会い)に困憊。 今シーズン最も Bad Telemarkerらしいツアーでした、アレルヤ。 |
トラバース |
林道到着 |
橋が無い |
牧場ベース |